元々CEOの竹内がアメリカでの経験を踏まえ、Red Frascoとhomieをそれぞれ創業して役員を兼務していたため、両社は兄弟会社のような関係でした。Red Frascoは不動産会社の「集客」支援を、homieは「追客」対応代行の反響スクリーニング事業を展開し、それぞれ創業以来、着実に成長を続けてきました。
両社は、変化・多様化する不動産市場のニーズに対してより高いレベルで応えるため、2025年2月に経営統合を行い、グループとして新たなスタートを切りました。
この統合により、集客から追客、さらには接客までを一気通貫で支援できる体制が整い、現在はグループシナジーを発揮しながら、これまで以上の価値創出を目指しています。そして直近では両社の強みを活かした新規プロダクトの開発も始まっています。
クロストーク
実現する
「集客×追客」
不動産業界に新たな
価値と可能性を
Red Frascoは2025年2月に、「不動産業界のインフラになる」という未来の実現に向け、
住宅・不動産営業DXに特化した追客サービスを提供するhomie株式会社と経営統合し、グループ会社となりました。
これまでは分断されてきた不動産会社の集客と追客、そしてその先の接客に対して、
一気通貫したサービスが提供できる体制が構築された中、業界の課題解決とさらなる価値創出へ、
どのようなシナジーを発揮していこうとしているのか。両社を兼務する二人の執行役員が語りました。



株式会社リクルートにて、SUUMOに関する事業開発・エンジニアリング・UXデザイン・データ整備・プロダクトマネジメントなどを行う。個人事業主を経て、株式会社Red Frascoにエンジニア兼プロダクトマネージャーとして参画。2023年より執行役員(PM担当)、2024年5月より取締役CGO(最高事業成長責任者)に就任。2025年4月より、homie株式会社VP of Productを兼任。


2008年慶応義塾大学卒業後、株式会社リクルートに入社。不動産領域の事業企画GM等を経て、2020年より中途採用部長に就任。2022年、homie株式会社に事業推進・アドミニ担当執行役員として参画。2025年より株式会社Red Frascoへ転籍。現在はRed Frasco、homie双方における執行役員(VP of Growth)を兼務。
- 1.「集客」と「追客」をつなぎ、価値提供を拡張する
- 4.「追客」データで「集客」を磨く
- 7.不動産業界の価値向上へ
Red Frascoとhomieの現在地
シナジーと在り方
描く未来とメッセージ
Red Frascoとhomieの関係性


国内で不動産会社を支援する企業を見ても、基本的には集客と追客は別々の支援会社であり、私たちのように一気通貫の支援体制を構築できている企業は少なくとも私たちの知る限り多くはありません。というのも、「集客」では質よりも数が重要視され、一方で追客は数よりも質が求められ、どうしてもKPI同士で矛盾が生じてしまうものなんです。
ですが、私たちは部分最適ではなく、両社の強みを掛け合わせることで、言わば「質が高く、かつ大量に」といった全体最適を追求することができる。これは私たちのグループならではの強みです。

それぞれが向き合う課題と提供するサービス

Red Frascoは、不動産会社のオウンドメディアを活用しながら、安定した集客基盤づくりに向けて、集客戦略の設計からサイト開発、運用・分析といった実務から場合によっては事業戦略の立案、そして営業行為自体も含めてワンストップで支援しています。日本の不動産業界では、集客の多くをポータルサイトに依存するケースが少なくありません。ポータルサイトは「ユーザーに多くの選択肢(会社)を提供する」という役割を担っているため、構造上、どうしても他社との並行検討が前提となります。
しかし、最終的に成約に至るのはユーザー1人に対して1件のみです。その結果、不動産会社の立場から見ると、問い合わせ数が増えても成約率は構造的に下がりやすく、必要な成約数に対して広告費が膨らみやすい仕組みになっていると言えます。対応すべき問い合わせは増える一方で、1件あたりの収益性や現場の生産性は伸びにくい──という状況に陥りやすいわけです。
だからこそRed Frascoでは、ポータルサイトを否定するのではなく、不動産会社が自社でも集客力を高められるよう、自社サイト開発をはじめとした支援を行い、ポータルサイトも含めた最適な集客ポートフォリオを実現することをミッションとしています。

一方でhomieでは、不動産会社に問い合わせをしたお客様に対し、電話でヒアリングを行い、アポイントにつなげる「追客」を不動産会社に代わって担っています。このサービス自体はアメリカで一般的なビジネスモデルであり、Red Frascoの代表で、homieの取締役でもある竹内もかつてはアメリカでこの事業を展開していました。
その後、アメリカの事業をバイアウトして日本に帰国する際に、当時日本国内の不動産会社で経営企画をやっていた現在のhomieの代表である村上とともに日本の市場に合わせた形へとモデルとサービスを再構築し、国内の不動産業界では初の反響スクリーニング事業として創業しました。
背景にあるのは、不動産業界を取り巻く追客業務の構造的な課題です。ここ10年、20年で不動産ポータルサイトやインターネットが普及したことによって、問い合わせが電話からインターネットに変わり、その数も10倍、20倍へと飛躍的に増加しました。その結果、不動産会社は当然、問い合わせに対応する必要がありますから、追客業務に忙殺されるという状況が生まれてしまったんです。本来、不動産会社が注力すべきなのは、電話でアポイントを取ることではなく、お客様に対して適切な物件を紹介する接客や契約業務のはずですが、その時間を追客業務に奪われてしまったわけです。
結果として、労働時間が増大し、本来の業務に時間を割けないため、専門性も生産性も落ちていく。こうしたネガティブスパイラルは離職や採用にも影響を及ぼしていきます。homieはその原因となっている追客の業務を代行し、かつ、より質の高いヒアリングや高いアポイント率を実現することで、不動産会社が本来の業務である接客に集中できる状況を取り戻すことを支援しているんです。

これまでもたらしてきた成果

homieの担う追客支援においては、私たちが実現したいと考えてきた姿が徐々に現実になってきていることを実感しています。実際に導入している企業からは、「初めて子どもの運動会を見に行けました」「初めて有給が取れました」といった生産性向上についての嬉しいお声や、「明らかにアポイントが増えた」等の業務改善につながったというお声もいただいております。
また、追客を切り出したことによって、追客のスキルと、接客のスキルは、本来は別々のスキルだったということに気付く機会になり、その結果、homieのサービスを起点として、不動産会社が組織や戦略自体を変えていくケースなど、不動産会社の課題解決を根本的なところから担える会社になっているということも感じています。

Red Frascoとしても、不動産会社の集客支援を通じて、着実に課題解決の成果を出し続けています。例えば、集客と開発の両面から自社サイトの改善を支援したお客様では、ポータルサイトだけに依存していた状態から、自社サイト経由の「成約率の高い反響」が増えたことで、1成約あたりの獲得コストを大きく引き下げることに成功しました。
ただ、現場からの業務を切り出していくhomieとは異なり、Red Frascoが本来的に立ち向かっているのは、不動産業界の複雑な構造そのものです。各社でバラバラに管理されている物件情報やデータの流れを調査・整理したり、どこにボトルネックがあるのかを可視化したりしながら、「どこをどう変えれば現場の生産性が上がるのか」を一緒に設計していくことが多いです。
そのため、何かを一気に大きく変えるというよりは、絡まっている糸を一つひとつ解きほぐしていくような地道な戦いを繰り返している最中と言えるかもしれません。その中でも、複雑な構造をシンプルにしていくプロセスの一つひとつに、強い達成感を感じながら進んでいます。

シナジーがもたらす価値と可能性

まず前提として、Red Frascoとhomieとの間には、上下は一切ありません。どこまでも対等でフラットな関係性のもと、互いのシナジーを最大限に発揮していくことを目指しています。その上で、事業としては集客・追客・接客を一気通貫して支援できる体制が構築できたことは明らかなシナジーですし、このカバー領域の広さは同業他社との明確な違いであり、強みでもあると思います。
冒頭でもあったように、通常は集客と追客は必ず利益相反するため、どちらかを優先するような部分最適の戦いが起きてしまいます。しかし、私たちは2社のビジネスモデル特性を活用し合うことができますから、全体最適を追求していくことができます。これにより、より良い集客から追客、接客までをセットにした新たな価値を提供できるようになると考えているんです。

分かりやすく言えば、これまでの集客は「質は低いけれども大量」で、追客は「質は濃いけれども少量」という矛盾した関係が生まれやすいわけですが、グループシナジーによって集客と追客を連動させることで、言わば「質が高くて大量」という集客が実現できる可能性があります。これをより具体的にすると、私たちは集客と追客が一体となっているため、すべての集客のうち、どれが追客によるアポイントにつながったのかという情報を共有することができます。
そしてこれを広告経由の集客に適用し、homieの追客データをRed Frascoと共有すれば、ゆくゆくは「集客に最適化した広告」ではなく、「アポイントにつながりやすい広告」が打てる可能性が大いにあるんです。

また、お客様にもっと納得感のある家探しをしていただき、お客様から見た不動産業界をより良いものにしていくうえでも、グループのシナジーは欠かせません。Red Frascoは、お客様と不動産会社の間にある「情報の非対称性(=情報格差)」をできるだけ小さくしていくことを目指し、homieは、不動産会社がより接客の質を上げることにしっかりコミットできる環境をつくることを目指しています。どちらも、お客様の家探しの体験が今よりも良くなっていくための支援です。

加えて、それぞれにしか持っていないアセットはあるため、互いの知見を強化するために、両者間のエンジニアの交流や、さらには私たち二人がそうであるようにRed Frascoとhomieを兼務するような人材交流も進めており、こうした取り組みの中でさらなるグループシナジー発揮の芽や課題設定を探しているところでもあります。


一方で、両社に共通する強みとしては、私たちは不動産会社に非常に近い立場に立った上で、サービスを提供することにこだわっている会社であるという点もあると思います。全員が「自社の収益の前にまずはお客様の成長が最優先」という考え方を共有していますよね。

確かに。不動産テックの分野では、カスタマー体験の向上を重視したサービスが多く生まれています。一方で、その設計過程において、不動産会社の現場業務や運用面までを十分に織り込むことが難しいケースもあり、結果として現場との間にギャップが生まれてしまうこともあります。
私たちは「不動産会社とともに」という想いを何よりも大切にしています。不動産業界に特化し、業界特有の構造や複雑さを踏まえながら、不動産会社ごとの課題に最適なソリューションを形にしていきます。不動産会社の変革を通じて、その先にいるカスタマーの体験をより良くしていく。その姿勢には、他社には負けない自信があります。
グループとしての中長期的戦略

これまで話してきたように、集客・追客・接客を一気通貫で支援できる体制は、私たちの最大のオリジナリティであり、武器です。
集客の最大化は分かりやすい指標ですが、それ単体で不動産会社の成長につながるかと言えば、そんな単純な話ではありません。真の貢献は、その後の質の高い追客と接客がセットになって初めて実現できるものです。
そして現在、こうしたシナジーを活かした、新たなプロダクト開発にもすでに着手し始めています。まだ詳細はお伝えすることができないのですが、業界にとって意味のあるインパクトをもたらし、多くの現場課題の解消に貢献できるサービスになるよう、現在まさに形にしている最中です。
その一方で私たちは、新しいプロダクトを増やすこと以上に、既存のサービスを通じてお取引先とどこまで深く伴走できるかが重要だと考えています。単にツールを導入していただくだけではなく、集客・追客・接客それぞれのKPI設計やオペレーションの見直しまで含めて、「一緒に事業を改善していくパートナー」として関係を育てていきたいと思っています。

新規プロダクトの開発においても大前提には常に、先ほど述べた「自社の収益の前にまずはお客様の成長が最優先」という思想があり、さらに、シナジーによって可能となる全体最適の追求もまた、提供するプロダクトやサービスに常に通底している価値観です。ただ、私たちは単にプロダクトやサービスを提供するだけの企業ではありません。それらを手段として、不動産会社の戦略を変え、課題解決へと導く企業です。

そのためにもまずは、1社でも多く、我々の取り組みに共感していただける不動産会社様と出会うことが大事です。その足がかりとして現在は、Red Frascoとhomieが集客と追客によって得た情報を不動産会社が接客においてどのように活用できるのか、活用した上でどのような接客をすべきなのか、といったところまでをお伝えする研修会をパッケージ化しており、より広く影響力を発揮するための信頼の基盤づくりを始めています。

実際に、私たちが不動産会社の皆様と向き合う中でも、こうした考え方や情報の活かし方を共有できるだけで、現場の動きや意思決定が変わっていく場面を多く見てきました。だからこそ、単にサービスを提供するだけでなく、考え方や前提となる視点まで含めてお伝えしていくことが重要だと感じています。

そうした一つひとつの取り組みを積み重ねた先で、私たちのプロダクトが、不動産会社にとって質の高い接客や生産性の高い経営を実現する上での「スタンダードな選択肢の一つ」として認められるよう、ブランド化を図っていきたいと考えています。そのためにもまずは、今私たちができることを足元から堅実に、着実に積み上げていくことが必要です。ただ大きな理想を掲げるのではなく、現実を徹底的に直視して、今ある課題を一つひとつ積み上げていく。これは中長期的な未来を見据える際にも、決して変わらない私たちのスタンスです。

大人のスタートアップというあり方

私たちはそうした自分たちのスタンスを「大人のスタートアップ」と表現しています。スタートアップと聞くと、大きなビジョンや理想を掲げ、強い熱量で一気に成長していく姿を思い浮かべる方も多いと思います。
一方で私たちは、理想を描くことと同じくらい、足元の事業を着実に育て、社員一人ひとりが安心して挑戦し続けられる基盤を整えることを重視しています。ビジョンや夢を掲げ身の丈以上のことを追い求めるのではなく、まずは事業として価値を生み続けられる状態をつくる。働く社員の生活やキャリアが安定した上で、さらに高い目標へ挑戦していく。その積み重ねこそが、持続的に成長し続ける組織をつくると考えています。創業1年目から黒字を継続し、その後も順調に成長を続けているのは、こうした考え方を大切にしてきた結果だと感じています。
スタートアップとしての挑戦心と、大人としての堅実さ。その両立を目指している点が、「大人のスタートアップ」という言葉に込めたRed Frascoらしいあり方です。

また、私たちはあえてVCなどの外部資本を受け入れず、自分たちで利益を創出し、その利益を再投資して事業成長を続けています。これは筋肉質な収益体質による安定性と不確実性の高い時代だからこそ、外部の意向に左右されることなく自由な意思決定ができるという視点も“大人”として自律・自走できる事業運営の一環であり、Red Frascoの魅力の一つだと思います。

そうですね。特に、外部資金を入れるということは、説明責任を負うということであり、それによって意思決定が遅れてしまうようなことはしたくないですからね。

昨今のスタートアップには、外部から調達した資金によってキャッシュフローは潤沢であるものの、事業自体は赤字であり、その赤字を外部資金で埋めながら時価総額という形のないものを追いかけるといった風潮も見られますが、私たちはそうではない。いま目の前にいるお客様に対して価値を創出して、その対価をいただきながら一歩一歩歩みを進め、着実に、確実に、現実的に20年後の未来を創りたいんです。こうした堅実なあり方はスタートアップとしては、非常に珍しいと思います。

私たちが描く不動産業界の未来

グループとしてのオリジナリティや競合優位性を手段として、不動産業という職種の本来の価値や魅力を引き出し、高めていきたいと考えています。実際、アメリカでの不動産Agentの立ち位置は弁護士などとも比較されるほど魅力的に捉えられることが多々あるのですが、日本ではそうではないイメージを持っている方もいらっしゃると思います。これはとてももったいないことだと思っています。
私たちは、不動産業は非常に尊い仕事であると思っていますし、高度な専門性を持ち、もっと認められるべき人気職業になるべきだと思っているんです。なので将来的には、私たちのプロダクトやサービスを通じて、不動産会社の専門性と価値が高まっていくことによって、「不動産業界ってかっこいいよね」と思ってもらえるスマートな世界にしていくことが、私たちが目指す姿です。

不動産業界は、人の生活に不可欠な「衣食住」の一端に関わる巨大な産業であり、不動産会社は本来、人生の選択に伴奏するパートナーという魅力的で価値ある仕事です。長らく変われずにいる構造的な課題はありますが、その分一度仕組みを変えることができれば、社会にもたらすことのできるインパクトは非常に大きなものとなるはずです。

解決すべき課題が数多くあるということは、私たちが貢献できる余白も数多く存在しているということですし、その分だけ挑戦できる喜びがあるということでもあります。

これからご入社いただく皆様には、ぜひ、こうした未来の実現に向けて、一緒に「未来の新しい当たり前」を創り出すことに協力いただきたいと強く思っています。
求職者へのメッセージ

Red Frascoには、役職や肩書きよりも「何ができるか」を重視する文化があります。目の前の期待や課題にきちんと向き合う人に、少しずつ大きな役割や挑戦の機会が渡っていく組織です。成果が出るたびに任される範囲が広がり、その中で学びながら成長していける環境だと思います。もし大企業などで「もっと挑戦したいのに機会がない」と感じている方がいれば、自分の力を試す場として、ぜひ一度話を聞きに来ていただけたら嬉しいです。

ビジョンや将来の夢、野心が明確でなくても構いません。とにかく真っ当に正しい課題設定で、正しく人の役に立つことがやりたいという方に来ていただけたらと思っています。そして、もし真っ当でない現状や職場に悩んでいる方がいれば、この場所はきっと魅力的な環境のはずです。決して派手ではないかもしれませんし、キラキラしていないように見えるかもしれませんが、真っ当さに対しては真摯な企業です。まさに今は、今後の未来を一緒に考えることのできるチャンスです!技術を「つくること」そのものよりも、それをどう使えば事業や業界が良くなるのかを考えることに面白さを感じる方には、きっと相性の良い環境だと思います。 ぜひ、面白いことを一緒に考えましょう。



